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分類 | 町指定重要文化財 |
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種別 | 彫刻 |
員数 | 5躯 |
指定年月日 | 昭和49年9月20日 |
所在地 | 大字大上字村北 |
所有者・管理団体 | 浄泉寺(上宇内薬師堂) |
十二神将は薬師如来に従い、薬師教を唱え、教えを信ずるものを護るといわれています。
上宇内薬師堂の十二神将像は、像高152.3~162.5センチメートル。現在、波夷羅(はいら)大将・阿仁羅(あにら)大将・安底羅(あんてら)大将・伐折羅(ばさら)大将・珊底羅(さんてら)大将の5体が残っています。
珊底羅大将以外の4体は、頭体より邪鬼を含めてケヤキの一材から彫出しています。4体とも量感に富み、彫り方や像の表現にも力強さが感じられ、本尊の薬師如来(平安時代前期)に近い時代に造立されたものと思われます。一方、珊底羅大将は、他の4体に比べてやや作が劣り、また構造上も邪鬼を本体と別材とする違いがあるため、後世、既像にならって補作されたものと思われます。
いずれにしても、一木造で内ぐりを施さず、また、邪鬼の表現には湯川村勝常寺の四天王像(平安時代前期)に通じるところがあるため、今後の詳細な調査が待たれます。